koboldcpp v1.121公開:Minimax H3メディアリファレンスやSDUIのLoRAセレクターに対応

2026年9月18日

koboldcpp v1.121公開:Minimax H3メディアリファレンスやSDUIのLoRAセレクターに対応

基本情報

項目 内容
リポジトリ LostRuins/koboldcpp
v1.121
公開日 2026-09-16
ライセンス AGPL-3.0
出典の種類 公開元の一次情報(公式GitHubリリースノート)

収集・肉付けの時点で当サイトのコードが確定させた値です。日付はJST。

概要

LostRuinsによる、GGUFモデルを簡単に実行できるC++製のツール「koboldcpp」の最新バージョン「v1.121」がリリースされました。koboldcppは、KoboldAIのUIを内蔵し、1つのファイルだけでインストールなしに動作させることができる、スター数11,713を誇るAGPL-3.0ライセンスのオープンソースソフトウェアです。

本バージョンでは、Minimax H3におけるメディアリファレンス対応や、刷新されたMusicUI、Stable-UI(SDUI)におけるランタイムLoRAセレクターの追加など、マルチメディア生成やUIの利便性を大幅に向上させる機能が多数追加されています。また、ツール呼び出しの修正やバグ修正も含まれており、ローカルLLM環境をより快適にするアップデートとなっています。

主な変更点

ローカルLLMおよび関連機能の利用者に影響のある主な変更点は以下の通りです。

マルチメディア生成の強化

  • Minimax H3のメディアリファレンス対応: オーディオクリップや複数の参照画像を添付してMinimax H3ビデオを生成できるようになりました。
  • MusicUIの刷新: 音楽生成用のUI(MusicUI)が刷新され、より直感的に操作できるようになりました。
  • ビデオLoRAのサポート: ビデオ生成においてLoRAが利用可能になりました。
  • LTX Audioの修正: LTX Audioのコンディショニングに関するバグが修正されました。

Web UIの改善

  • SDUIへのランタイムLoRAセレクター追加: http://localhost:5001/sdui にて、実行中に画像生成用LoRAをGUI上で表示・追加・削除できるようになりました。
  • 画像生成リカバリー機能: SDUIに「Poor connection mode」が追加され、接続が切れたりブラウザを誤って閉じたりした場合でも、生成された画像を復元できるようになりました。
  • Cloudflareトンネルの安定化: 長時間のビデオ生成時などにトンネルが切断されるのを防ぐため、キープアライブを送信するようになりました。
  • SDUIのその他の改善: カスタムフィールド送信ボックスの追加、最大ビデオフレーム数を240(デフォルト)または480(拡張時)に増加、経過時間の表示、動的LoRAのデフォルト強度を1に設定、画像カルーセル選択の修正などが行われました。
  • Kobold Liteの改善: 添付されたビジョン画像が正しいターンで描画されるよう修正されたほか、自動スクロールの改善、思考ブロック内の <t2i> タグ処理の修正、TTSおよび音声認識用のミニトグルボタンの追加が行われました。

LLM推論・API関連の修正

  • xhigh推論エフォートのサポート: より高度な推論(xhigh reasoning effort)に対応しました。
  • ツール呼び出しの修正: KimiモデルおよびDeepseek V4 Flashモデルにおけるツール呼び出し(tool calling)のサポートが修正されました。
  • --ffncpu フラグの追加: llama.cppの --n-cpu-ffn と同様に動作し、レイヤーを部分的にオフロードする代替手段として機能します。
  • Adaptive-Pサンプラーの最適化: サンプラーの処理が最適化されました。
  • Jinjaツールの温度調整: ペイロードにツールが含まれるJinjaツールリクエストにおいて、デフォルトの温度(temperature)が低く設定されるようになりました。
  • ストリーミングのバグ修正: ストリーミング出力中に発生していたレースコンディションが修正されました。
  • 文法メモ化の修正: 文法(grammar)のメモ化に関するバグが修正されました。
  • セグメンテーションフォールト防止: モデルロード失敗時にセグメンテーションフォールトが発生する不具合を修正しました。

その他のツール・ランチャーの改善

  • .safetensor メタデータの分析: --analyze フラグを使用して、.gguf ファイルだけでなく .safetensor ファイルのメタデータも分析できるようになりました。
  • GUIランチャーの改善: スマートキャッシュがオフの場合にキャッシュスロットを非表示にする機能、ヘルプメニューへのアクセス性向上、SaveDataFile選択UIの刷新が行われました。
  • Hugging Faceダウンローダーの改善: モデルダウンローダーの挙動が向上しました。
  • Dockerイメージのアップデート: クラウドプロバイダー向けに KCPP_LORA 環境変数をサポートし、カンマ区切りで指定したLoRAの直接ダウンロードが可能になりました。

対応モデル・ハードウェア

本バージョンにおけるモデルおよびハードウェア関連の更新情報は以下の通りです。

  • 対応モデル: Minimax H3(ビデオ生成)、Kimiモデル、Deepseek V4 Flashモデル(ツール呼び出しの修正)
  • 古いPC向けバイナリ(OldPC)のCUDAバージョン変更: 古いPCや古いNVIDIA GPUを対象としたバイナリにおいて、CUDA 11.4が採用されました。
  • 上流の統合: 上流のプロジェクトから最新の修正、新規モデルサポート、改善がマージされています。

アップデート方法

利用環境に合わせて、以下の方法でアップデートを行ってください。

Windows環境

  1. リリースページから koboldcpp.exe をダウンロードします。
  2. ダウンロードした koboldcpp.exe を実行します。GUIが表示されるので、必要な設定(GPU Layersなど)を行い、GGUFモデルをロードして起動します。

※古いCPUや古いNVIDIA GPUを使用している場合は、代わりに oldpc バージョン(Cuda11 + AVX1)をお試しください。GPUを使用しない場合は、軽量な nocuda バージョンが利用可能です。

Linux環境

モダンなLinux環境では、以下のコマンドを実行して直接インストールし、起動することができます。

curl -fLo koboldcpp https://github.com/LostRuins/koboldcpp/releases/latest/download/koboldcpp-linux-x64-oldpc && chmod +x koboldcpp

インストール後、ターミナルから ./koboldcpp を実行して起動します。

Android環境(Termux)

Androidデバイス上のTermux環境では、以下のクイックセットアップスクリプトを実行することで、自動的にビルドとインストールが行われます。

curl -sSL https://raw.githubusercontent.com/LostRuins/koboldcpp/concedo/android_install.sh | sh

前回の記事からの更新履歴

当サイトがGitHubのリリース一覧から機械的にまとめた、この版と前回取り上げた版の間に出た版です(単独記事にはしていません)。 全ての版はエンジン別ページにあります。

公開日 リリースノート
v1.120 2026-08-29 GitHub
v1.119 2026-08-16 GitHub
v1.118.1 2026-08-01 GitHub
v1.117.1 2026-07-09 GitHub
v1.116.1 2026-06-27 GitHub

出典