「MiMo-V2.6-Flash-RL-GGUF」マルチモーダル対応のMoEモデル:必要メモリ約141GB

2026年10月6日

「MiMo-V2.6-Flash-RL-GGUF」マルチモーダル対応のMoEモデル:必要メモリ約141GB

基本情報

項目 内容
リポジトリ ggml-org/MiMo-V2.6-Flash-RL-GGUF
まとめページ MiMo-V2.6 のまとめ(記事4本)
公開元のまとめ Xiaomi(MiMo) のモデルとライセンスのまとめ
公開日 2026-09-22
ライセンス mit
配布形式 GGUF
出典の種類 公開元の一次情報(ggml-org公式リポジトリで裏付け確認済み)

情報を集めた時点で、当サイトのコードが確定させた値です。日付はJSTで表示しています。

当サイトで確かめたこと

  • 同じ日本語を表すのに要るトークン数は、Qwen3 のトークナイザとほぼ同じです。

詳しい値と条件は、下の「当サイトでの実測」の節にあります。

概要

ggml-orgより、XiaomiMiMoが開発したマルチモーダルモデル「MiMo-V2.6-Flash-RL」のGGUF量子化版となる「ggml-org/MiMo-V2.6-Flash-RL-GGUF」が公開されました。自動変換ツールによって作成された本モデルには、MXFP4やQ2_Kなどの量子化形式が含まれており、投機的デコーディング機能(--mtp)を利用するためのMTPサイドカー(MXFP4およびQ8_0)や、画像・音声エンコーダ向けのQ8_0 mmprojも同梱されています。

元モデルの「XiaomiMiMo/MiMo-V2.6-Flash-RL」は、自己改善に向けた強化学習(RL)のスケールを目的に作られたモデルです。テキスト・画像・動画・音声を1つのモデルで扱うネイティブオムニモーダル構成を採用しており、単一のRL実行でコーディング、汎用エージェント、視覚タスク、サイバーセキュリティを複合的に強化しています。

スペック

  • パラメータ数:総パラメータ 309B / 活性パラメータ 15B
  • アーキテクチャ:Sparse MoE (Mixture of Experts)
  • コンテキスト長:1M tokens

性能

以下は元モデル「XiaomiMiMo/MiMo-V2.6-Flash-RL」のモデルカードに掲載されている評価結果です。本モデルはGGUF量子化版のため、量子化に伴う若干の精度変化が生じる可能性があります。なお、表の列数が多いため、元モデルおよび主要な比較対象モデルを中心に列を絞って掲載しています(数値は原文のまま保持しています)。

→ 横にスクロールできます

Benchmark MiMo-V2.6 Flash MiMo-V2.6 Pro MiMo-V2.5 Pro Claude Opus 5 GPT-5.6 Sol
Code Agent
DeepSWE v1.1 67.9 71.9 19.0 74.0 73.0
ProgramBench 26.0 26.5 12.5 37.0 25.0
MiMo Code Bench 61.2 63.2 40.4 68.6 59.3
General Agent
AutomationBench v1.0.6 52.3 53.1 16.0 50.3 45.8
Toolathlon-Verified 73.6 76.9 49.1 80.6 74.9
Agents’ Last Exam 27.6 31.6 13.2 31.6 30.8
Terminal Bench 4.0 28.8 34.9 1.5 49.0 39.9
Terminal Bench 2.1 87.6 89.9 65.2 89.1 88.8
OSWorld-Verified 80.8 82.0 – 83.4 83.0
JobBench 61.2 62.0 25.0 65.7 45.4
Cybersecurity
CyberGym 95.1 94.0 40.0 – –
MiMo Cyber Bench 77.2 80.2 0.0 – –
ExploitGym 6.0 17.8 0.2 22.1 30.3
ExploitBench 25.3 47.9 16.6 70.0 78.5
SEC Bench Pro 47.5 66.3 17.7 – 79.1
Visual Agent
MiMo VisualCoding 71.5 72.3 – 70.0 73.4

公開元の測定によると、MiMo-V2.6-Flash-RLはCyberGymで95.1、AutomationBench v1.0.6で52.3を記録しており、一部の分野で他モデルを上回る結果を示しています。また、ターミナル上で実際にコマンドを実行して作業を最後までやり切れるかを測るTerminal Bench 2.1では87.6、実際のOS画面を操作してタスクを完了できるかを測るOSWorld-Verifiedでは80.8と高い水準のスコアを達成しています。一方で、ExploitBench(25.3)やExploitGym(6.0)などのサイバーセキュリティ分野や、Terminal Bench 4.0(28.8)においては他の大型フロンティアモデルに対して及ばない数値となっており、得意分野と苦手な領域が明確に分かれています。

得意なこと・想定用途

本モデルが得意とする領域や想定用途は、元モデルである「XiaomiMiMo/MiMo-V2.6-Flash-RL」の能力や学習設計に基づいています。

  1. 多モーダルを統合した長文コンテキスト処理
    テキスト、画像、動画、音声をひとつのモデルで扱うネイティブオムニモーダルに対応しています。さらに最大1Mトークンのコンテキスト長を活かし、広大なソフトウェアリポジトリ全体の解析、長大なツール実行履歴(ツールトレース)の把握、あるいは複数セッションにわたる対話やエージェント操作ログを脱落なく処理することを得意としています。

  2. 自律的なエージェント操作と環境対応
    「You Only RL Once」と呼ばれる一括の強化学習手法により、コーディング、汎用エージェント、視覚タスク、サイバーセキュリティの学習が単一のバッチ内で複合的に行われています。これにより、ターミナル上でのコマンド実行による作業完遂や、OSのGUI画面を視覚的に認識・操作するタスクなど、未経験の環境やツールに対しても柔軟に適応して作業を遂行できます。

  3. 投機的デコーディングによる高速推論
    本モデルはマルチトークン予測(MTP)用のドラフター(5層のSWA MTP構造)を備えており、1回のフォワードパスで複数のトークンを予測する投機的デコーディングに対応しています。応答生成の速度や効率が求められる対話型アシスタントやエージェント実行に適しています。

主な対応言語は英語(en)および中国語(zh)であり、対話(conversational)や高度なツールの呼び出し、複合的なマルチモーダル解析が想定用途となります。

動作環境

動作環境の目安(Local Model Watch 算出)

手持ちのVRAM 選べる量子化 ファイルサイズ 必要メモリの目安
141GB超のVRAMが必要(複数GPUまたはCPUオフロードが前提) Q2_K 117.5GB 141.1GB

必要メモリは配布ファイルの実サイズに実行時のオーバーヘッド(KVキャッシュ等)を20%見込んだ概算で、文脈長・バッチサイズ・推論エンジンによって増減します。公開元の公称値ではなく、当サイトがファイルサイズから機械的に算出した値です。 他のモデルとの比較はVRAM別の早見表を参照してください。 量子化の名前の読み方は用語集にあります。

手元で動かせるか

Ollama・LM Studio・llama.cpp でそのまま動かせます。

GGUF形式で配布されているため、変換を待たずに手元で読み込めます。

ライセンス mit(商用利用可): 商用利用を含めて自由に利用・改変・再配布できます。再配布時に著作権表示とライセンス文を残すことが条件です。

配布形式・当サイトが見つけた変換版・各推論エンジンの登録表を突き合わせた判定です。「確認できていない」は当サイトが見つけていないという意味で、存在しないことの断定ではありません。ライセンスの要約は法的助言ではないため、実際の利用にあたっては公開元の原文を確認してください。

当サイトでの実測

当サイトのサーバー(GPUなし)で、このモデルのファイルを実際に読み込み・動かして確かめた値です。モデルカードの記載ではなく、当サイトが測った結果です。測り方と全モデルの一覧は観測データにまとめています。

日本語のトークン効率

トークナイザ 日本語1,000字あたりのトークン数 同じ内容の英文との比
このモデル 688 1.26倍
Qwen3 688 1.26倍
Llama 3.2 744 1.36倍
Gemma 3 564 1.03倍
gpt-oss 795 1.45倍
LLM-jp-3 497 0.85倍

同じ日本語を表すのに要るトークン数は、Qwen3 のトークナイザとほぼ同じです。

XiaomiMiMo/MiMo-V2.6-Flash-RL の tokenizer.json で、当サイトが書き下ろした固定の文章(876字。ニュース・会話・技術文書・敬語のメール・紀行文・料理の6種)と、同じ内容の英文を数えました。トークン数が少ないほど、同じ文脈長に長い日本語が入ります。

GGUFファイルの中身

対象: MiMo-V2.6-Flash-RL-Q2_K-00001-of-00002.gguf(117.55GB、Q2_K)。ファイルの先頭のメタデータだけを読んで確かめました(重みはダウンロードしていません)。

項目 値
アーキテクチャ(GGUF上の名前) mimo2
学習時の最大文脈長 1,048,576トークン
層の数 48
エキスパート 256個のうち8個を使用
語彙数 152,576
チャットテンプレート 同梱(ツール呼び出しの記述あり・思考の切り替えの記述あり)
imatrix ファイルに記録なし
重みの型の内訳(パラメータ数の割合) Q2_K 65.4% / MXFP4 32.7% / Q8_0 1.7% / Q6_K 0.2% / その他 0.0%
平均のビット数 3.27ビット/重み
埋め込み層 / 出力層の型 Q8_0 / Q6_K

ファイル名の量子化名はファイル全体の呼び名で、実際には層ごとに型が混ざっています。平均のビット数は、ファイルのデータの大きさを重みの数で割った実測値です。

入手方法

ggml-org/MiMo-V2.6-Flash-RL-GGUFは、Hugging FaceにてGGUF形式で公開されています。ライセンスにはMITライセンスが設定されています。

本リポジトリでは、用途や環境に応じた各種量子化ファイルおよび追加モジュールが提供されています。

  • MXFP4: ルーティングされるエキスパート部をネイティブのMXFP4精度のまま維持した構成です。
  • Q2_K: エキスパートのDownプロジェクションをMXFP4に保持し、GateおよびUpプロジェクションをQ2_Kに量子化した構成です(※現時点ではimatrixによるキャリブレーションは適用されていません)。
  • MTPサイドカー(MXFP4 / Q8_0): 投機的デコーディング機能(--mtp)を利用するためのサイドカー構成です。
  • Q8_0 mmproj: 画像エンコーダ(MiMo ViT)および音声エンコーダ用のコンポーネントです。

llama.appを使用したセットアップおよびサーバーの起動は、以下のコマンドを実行することで行えます。

llama serve -hf ggml-org/MiMo-V2.6-Flash-RL-GGUF

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次に読むなら

出典

更新履歴

  • 2026-09-23: 記事の組み立てを更新しました: GGUF量子化版のビルド重複合算バグを修正(必要メモリ・VRAM早見表)
  • 2026-09-23: 記事の組み立てを更新しました: 投機的デコード用draft head(mtp-)ファイルを本体と誤認していたバグを修正(必要メモリ・VRAM早見表)
  • 2026-09-24: 記事の組み立てを更新しました: 「手元で動かせるか」の判定(配布形式・変換版・推論エンジンの登録表・ライセンス・実測の圧縮率)を追加
  • 2026-09-25: タイトルを、記事で分かる内容(必要VRAM・配布ファイル等)を示す形に変更しました。
  • 2026-09-26: タイトルを、記事で分かる内容(必要VRAM・配布ファイル等)を示す形に変更しました。
  • 2026-09-28: 当サイトでの実測(日本語のトークン効率)を追加しました。
  • 2026-10-06: 当サイトでの実測(GGUFファイルの中身)を追加しました。