AIインターフェース「Open WebUI v0.11.4」公開、Dockerイメージが約175MBへ大幅軽量化

AIインターフェース「Open WebUI v0.11.4」公開、Dockerイメージが約175MBへ大幅軽量化

基本情報

項目 内容
リポジトリ open-webui/open-webui
v0.11.4
公開日 2026-09-22
ライセンス NOASSERTION
出典の種類 公開元の一次情報(公式GitHubリポジトリのリリースノートが一次情報)

収集・肉付けの時点で当サイトのコードが確定させた値です。日付はJST。

概要

Open WebUI v0.11.4がリリースされました。Open WebUIは、OllamaやOpenAI APIなどに対応した、ユーザーフレンドリーなAIインターフェースを提供するPythonベースのプロジェクトです(ライセンス:NOASSERTION、GitHubスター数:152,721)。

今回のアップデートで利用者に最も大きな影響を与えるのは、Dockerイメージの劇的な軽量化です。特に「slim」イメージは約175MBまで削減され、従来のリリースから約89%ものサイズダウンを実現しています。デプロイの高速化やストレージ節約を重視するユーザーにとって、非常に価値のある更新となっています。

破壊的変更・非推奨

Dockerイメージの軽量化に伴い、一部のツールやパッケージがプリインストールされなくなっています。これまでの運用方法によっては、更新後に動作が壊れる可能性があるため注意が必要です。

変更内容
slimイメージの構成 ローカルモデル、ツール群を含む 削除(約175MBに軽量化)
プリインストールパッケージ nltk, google-api-python-client等を含む 削除(依存関係から除外)
Docker内のuvコマンド コンテナ内で利用可能 削除(ビルド時のみ使用)
  • slimイメージの利用者: ローカルモデルやパッケージ、ツールが削除されました。これらに依存していた場合は、標準イメージへの移行や手動でのインストールが必要です。
  • カスタムツール/関数の開発者: nltkやGoogle API関連のパッケージが削除されました。これらを使用するツールや関数は、フロントマターのrequirementsに明示的に記載して実行時にインストールさせる必要があります。

主な変更点

Dockerイメージの劇的な軽量化

slimイメージは、ローカルモデルや関連ツールを削除することで約175MB(約89%減)になりました。標準イメージ(standard image)についても、重複していたPython環境や未使用のフォント、パッケージを整理することで約170MB削減されています。これにより、コンテナのプルや起動がより迅速になります。

ターミナル連携とスキルの強化

接続されたターミナルサーバーが提供する「スキル」が、ワークスペースのスキルと同様にメニュー("$"や"/")から直接利用可能になりました。また、ターミナルのホームディレクトリにあるAGENTS.mdをモデルが自動的に読み込む機能が追加され、指示を手動で貼り付ける手間が省けます。さらに、ターミナル上で実行中のコマンドごとにタブが分かれるようになり、複数の処理を並行して監視しやすくなりました。

長文チャットとRedis利用時のパフォーマンス改善

長い会話のストリーミング時に、メッセージごとに会話全体を再読み込み・書き込みする処理が最適化されました。これにより、会話が長くなっても処理負荷が増大しにくくなっています。また、Redis共有環境においてモデルリストを各ワーカーでキャッシュするようになり、モデル数が多い環境での同期コストが大幅に軽減されました。

非ブロッキング検索とファイル操作の向上

チャットやナレッジベース内での検索(grep)がイベントループの外(別スレッド)で実行されるようになりました。これにより、大規模な検索を実行している間もサーバーが他のリクエストを待たせることなく、スムーズに動作し続けます。また、ターミナルのファイルブラウザでは2つのファイルを選択してサイドバイサイドで比較(diff表示)できるようになり、フォルダの一括アップロードにも対応しました。

UIのカスタマイズと多言語対応の拡充

モデルやツールの名前、説明、スタータープロンプトを言語ごとに設定できるようになりました。管理者は設定パネルからインターフェースの文言を言語別に直接書き換えることも可能です。また、ワークスペースのモデルごとに背景画像を設定できる機能や、Shiftキーを押しながら削除ボタンを1クリックで実行できるショートカットなど、細かな使い勝手が向上しています。

セキュリティとアクセス制御の強化

サインアウト時にすべてのセッションを即座に切断する機能が追加されました。また、SVGやMermaid図形が外部オリジンを参照することを禁止する制限が導入され、セキュリティリスクを低減しています。特定の接続(Ollama/OpenAI)のモデル一覧取得エンドポイントにもロールチェックが導入され、権限管理が厳格化されました。

対応モデル・ハードウェア

Open WebUIは、特定のモデルアーキテクチャに依存する推論エンジンではなく、バックエンドとして接続するOllamaやOpenAI API互換のサーバーを介して、多種多様な大規模言語モデル(LLM)を利用するためのインターフェースです。今回のv0.11.4では、モデルの運用や外部サービスとの連携において、以下の機能が追加・整理されています。

ハードウェアアクセラレーションについては、Nvidia GPUを利用するためのCUDA環境を公式にサポートしています。Dockerイメージとして :cuda タグが用意されており、Nvidia CUDA container toolkitをインストールしたLinuxやWSL環境で、GPUによる高速な推論が可能です。また、GPUを持たない環境向けには、CPUのみで動作する標準イメージや、Ollamaをコンテナ内に同梱した :ollama タグのイメージも提供されています。

外部連携機能では、新たに欧州(EU)圏内での検索を必要とするユーザー向けに、ウェブ検索プロバイダーとして「Staan」が選択可能になりました。これは管理画面のウェブ検索設定、または環境変数 STAAN_API_KEY を通じて設定できます。また、既存のExa検索についても、1結果あたりの最大文字数を EXA_MAX_CONTENT_LENGTH で制限できるようになり、コンテキストウィンドウの消費を抑えることが可能です。

RAG(検索拡張生成)機能に関しては、アップロードされたファイルに付随するカスタムメタデータを、分割されたチャンクと共に保持し、検索結果としてモデルに渡す機能が追加されました。管理者は RAG_SOURCE_METADATA_KEYS を使用して、どのメタデータフィールドをモデルに提示するかを制御できます。

モデルの管理面では、特定のモデルが接続先から削除されたり、一時的にオフラインになったりした場合でも、チャットが「モデル未選択」のまま停止しないよう改善されました。ユーザーのデフォルトモデル、管理者設定のデフォルト、または利用可能な最初のモデルへと自動的にフォールバックする仕組みが導入され、過去の会話を継続する際の利便性が向上しています。また、管理画面のモデルリストには、ベースモデルとワークスペースで作成されたモデルを区別するためのフィルタリングオプションが追加されました。

アップデート方法

Open WebUIのアップデートは、インストール方法に応じて以下の手順で行います。

Python環境(pip)の場合

Pythonのpipを使用してインストールしている場合は、以下のコマンドを実行します。互換性の問題を避けるため、Python 3.11 の使用が推奨されています。

pip install open-webui
open-webui serve

Docker環境の場合

最新のイメージをプルしてコンテナを再起動します。データの永続化のために -v open-webui:/app/backend/data オプションが含まれていることを確認してください。

Ollamaが同じホストで動作している場合の標準的な起動コマンド:

docker run -d -p 3000:8080 --add-host=host.docker.internal:host-gateway -v open-webui:/app/backend/data --name open-webui --restart always ghcr.io/open-webui/open-webui:main

Nvidia GPU(CUDA)サポートを有効にする場合:

docker run -d -p 3000:8080 --gpus all --add-host=host.docker.internal:host-gateway -v open-webui:/app/backend/data --name open-webui --restart always ghcr.io/open-webui/open-webui:cuda

Ollamaを同梱したイメージを使用する場合(GPU利用):

docker run -d -p 3000:8080 --gpus=all -v ollama:/root/.ollama -v open-webui:/app/backend/data --name open-webui --restart always ghcr.io/open-webui/open-webui:ollama

前回の記事からの更新履歴

当サイトがGitHubのリリース一覧から機械的にまとめた、この版と前回取り上げた版の間に出た版です(単独記事にはしていません)。 全ての版はエンジン別ページにあります。

公開日 リリースノート
v0.11.3 2026-08-31 GitHub
v0.11.2 2026-08-31 GitHub
v0.11.1 2026-08-26 GitHub
v0.11.0 2026-07-27 GitHub
v0.10.2 2026-07-01 GitHub

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出典