YuE2 まとめ:必要VRAM・ComfyUIの配置先

2026年9月27日

このモデルについて

YuE2 は、m-a-p(Multimodal Art Projection)が公開した音楽生成モデルです。歌詞と「スタイル」(ジャンル・楽器・歌声の雰囲気など)を文章で渡すと、ボーカルと伴奏の入った1曲まるごとを 48kHz のステレオ音声で作ります。2025年に公開された YuE の後継で、今回公開された重みは 3.6B パラメータの YuE2-3B です。

いちばんの特徴は、いきなり音を作るのではなく、まずメロディとコードの「楽譜」(ABC記法)を書き、それを元に音にする2段構えになっていることです。この楽譜は書き出して手で直せます。また、AIエージェントに「ジャズ風にリハーモナイズして」「サックスのソロを入れて」と頼んで楽譜を書き換えさせ、YuE2 に鳴らし直させる使い方も公式に案内されています。既存の曲を別のスタイルにするカバーにも対応しており、その場合は同じチームの採譜モデル SheetSage2 で元の曲から楽譜を起こして使います。

何がすごいのか

公開元は「Suno v5 / v6 と競合する曲の質」をうたっており、192曲の課題で比べる WildSongBench の自動評価では、実際に商用サービスと同じ水準の数値が並んでいます。

モデル 曲の総合評価(SongBench平均)↑ 音楽性 ↑ 歌詞の発音誤り率(PER)↓
YuE2(2曲から選抜) 6.73 5.91 8.44%
YuE2(8曲から選抜) 6.96 6.27 9.79%
Suno v5(商用) 6.87 5.99 8.10%
Suno v6(商用) 6.56 5.66 7.58%
Mureka 9(商用) 6.94 6.05 11.69%
LeVo 2(オープン) 6.32 5.46 26.12%
ACE-Step 1.5(オープン) 6.01 5.16 7.46%
YuE(前作) 4.92 4.08 36.38%

この表から読み取れることは3つあります。

  • オープンなモデルの中では頭ひとつ抜けています。 次点の LeVo 2(6.32)を大きく上回り、標準の設定(6.73)でも商用の Suno v6(6.56)を上回ります。
  • 前作からの伸びが大きいです。 前作 YuE は総合 4.92、発音誤り率 36% で「歌詞が聞き取りにくい」ことが弱点でしたが、YuE2 では 8% 台と Suno と同程度まで下がりました。
  • ただし YuE2 の値は、複数回生成して良いものを選んだ結果です。 標準の設定でも2曲から歌詞の聞き取りやすさで良い方を選んでおり、「8曲から選抜」は8回生成して自動評価で最も良いものを選んだ値です。1回の生成で常にこの質が出るわけではありません。また、どれも自動評価の数値で、人が聴き比べた評価ではありません(公開元は人による聴き比べを「Music Arena」で集めています)。

カバーでは、元の曲だと分かる度合いを測る指標(CLEWS Hit@1)で 71.3% を記録しており、比較対象の SongEcho(48.4%)や ACE-Step 1.5(2.4%)を大きく引き離しています。速度は、RTX 4090 で 3.6分の曲を約71秒で生成したと公開元が測定しています。

手元で動かすときのポイント

  • 公式の推奨は、BF16 に対応した 24GB の NVIDIA GPU と、24GB の空きメモリ(Linux)です。 公開元の実測では、RTX 4090 での GPU メモリのピークは約 11GiB(最大の長さで 14.08GiB)でした。下の「動作環境」の表は当サイトがファイルサイズから算出した値で、12GB の階層に入っていますが、上の実測のピークと比べると、この階層のカードでは余裕がほとんどありません。
  • ComfyUI で使うなら Comfy-Org/YuE2 が近道です。 ComfyUI 用に再パッケージされたファイルで、公式ワークフロー「YuE2: Text to Music」「YuE2: Music Cover」が用意されています。sheetsage2_bf16.safetensors はカバー用の採譜モデル SheetSage2 の重みです。
  • ライセンスは CC BY-NC 4.0 で、商用利用はできません。 作った曲を販売する・収益化した動画に使うといった用途には使えないので注意してください。
  • 技術レポートは「近日公開」とされており、現時点では前作 YuE の論文(arXiv:2503.08638)が参照先です。

出典: m-a-p/YuE2-3B のモデルカード、Comfy-Org/YuE2(2026-09-25 時点)。ベンチマークの数値は公開元による自動評価の値です。

当サイトの記録とデータ

当サイトが YuE2 系統について公開した記事(3本)と、記事の公開後に見つかった変換版(GGUF・MLX等)、必要メモリの判定を1ページにまとめたものです。必要メモリはモデルカードの公称値ではなく、当サイトが配布ファイルのサイズから機械的に算出した値です。モデル系統別まとめの1ページです。

基本情報

項目 内容
元のモデル m-a-p/YuE2-3B
公開元 M-A-P
パラメータ数 3.6B
ライセンス(モデルカード) cc-by-nc-4.0
最小のVRAM階層 12GB
記事数 3本

動作環境

動作環境の目安(Local Model Watch 算出) — パラメータ数 3.6B

手持ちのVRAM 選べる量子化 ファイルサイズ 必要メモリの目安
RTX 4070 / 3060 12GB など 12GB BF16 6.8GB 8.1GB

必要メモリは配布ファイルの実サイズに実行時のオーバーヘッド(KVキャッシュ等)を20%見込んだ概算で、文脈長・バッチサイズ・推論エンジンによって増減します。公開元の公称値ではなく、当サイトがファイルサイズから機械的に算出した値です。 他のモデルとの比較はVRAM別の早見表を参照してください。 量子化の名前の読み方は用語集にあります。

手元で動かせるか

公開元の配布形式は safetensors です。

ライセンス cc-by-nc-4.0(商用利用不可): 商用利用は禁止されています(NC = 非営利)。社内の業務利用も「商用」に当たり得るため、業務で使う予定があるなら避けるべきライセンスです。

配布形式とライセンス表記から当サイトのコードが組み立てた判定です。ライセンスの要約は法的助言ではないため、実際の利用にあたっては公開元の原文を確認してください。

配布ファイル(Comfy-Org/YuE2)

Comfy-Org/YuE2 で配布されている重みファイルを、Hugging FaceのAPIから当サイトが並べたものです。サイズは実ファイルの値です。

ファイル サイズ ComfyUIの配置先
audio_encoders/sheetsage2_bf16.safetensors 1.39GB models/audio_encoders/
checkpoints/yue2_3b_bf16.safetensors 7.80GB models/checkpoints/
checkpoints/yue2_3b_int8_convrot.safetensors 3.96GB models/checkpoints/

ComfyUIの配置先は、リポジトリのフォルダ構成が ComfyUI の models/ と対応している場合にだけ示しています。

配布ファイル(m-a-p/YuE2-3B)

m-a-p/YuE2-3B で配布されている重みファイルを、Hugging FaceのAPIから当サイトが並べたものです。サイズは実ファイルの値です。

ファイル サイズ
model.safetensors 7.26GB

記事(シリーズ自身のモデルを先に、新しい順)

公開日 モデル 種類 記事
2026-09-13 Comfy-Org/YuE2 画像・動画・音声 「YuE2」:必要VRAM 12GB〜・ComfyUIの配置先
2026-09-10 m-a-p/YuE2-3B 画像・動画・音声 「YuE2-3B」歌詞とスタイルから楽曲を作る音楽生成モデル:必要VRAM 12GB〜・配布ファイル一覧
2026-09-15 Mothersuperior/yue2-mothersuperior-realaudio-tokenizer-v4 画像・動画・音声 「yue2-mothersuperior-realaudio-tokenizer-v4」:必要VRAM 12GB〜

リポジトリ

最終更新 2026-09-27(JST)。ページ前半の解説は、出典に挙げた一次資料をもとに AI を用いて執筆したものです。「当サイトの記録とデータ」以降の表と一覧は、記事ログからコードが組み立てています。